【プレイ感想】FINAL FANTASY XVI

PS5『ファイナルファンタジー16』をクリアしたので 軽いレビューです。

<--以下ネタバレもあるので ご注意ください-->

 

ジャンル:アクションRPG

リアルタイムにプレイしたのは3あたりからで 12までクリアしてるくらいの

普通なFF好きですが 期待が強すぎたのでしょうか… 今作はちょっと残念でした。

 

暗いマップに暗いストーリー 主人公の名はクライブという3K

一番きつかったのは ストーリーに入り込めなかったことでしょうか。

大小のエピソードが どうも継ぎはぎに感じるというか

唐突に設定が出て来たと思ったら もう終わりというのが多くて。

後から説明されたり「詳しくは資料を読んでね」という扱いなのか 主人公たちは

驚いたり感動したりしてるけど こっちは情報知らないので全然ついていけない。

▲たとえばこの場面 感動の再会みたいになってますが このシーンで初めて出てきた人なんですよね…

 

トルガルが突然変身して 少し後に「北方の氷狼一族だから」とか説明されて

「今後北方に向かった時に同族に出会って どちらと行くか迷う」みたいな話でも

出てくるのかな?と思って期待したのに それ以降一切触れられもしなかったり。

ジョシュアは ずっとクライヴに会わないように避けてる雰囲気だったから

会ってはいけない理由があるのかと思ってたのに なんにもないとか。

ラスボスが 主人公の自我を破壊するために近しい人を狙う と言ったから

隠れ家襲撃されて全滅 みたいな凄惨な話になるのか…?と思ったら

結局何もしないし。バルナバスと母親の関係も分からないし…

全体的に意図が伝わらず ??となりながら進んでいくシーンが多かったです。

 

キャラ辞典を見ると登場人物こそ多いのですが

「自己紹介の一度きりしか 出てきてない」という人物が けっこういたりして。

後半マーサの宿で 序盤に出てきた将軍の甥が出て来て従者になりますが

その後一切登場しないんですよねw しかも登場の仕方も急だし。

せめて「宿の救援をしていたら かつての将軍を彷彿とさせる剣さばきの若者が

手を貸してくれて 事件後に甥だと判明して…」みたいな話くらい入れてほしい。

 

サブクエに活躍の場があるのかもしれませんが そんなことより

もっと主要キャラに絞ってでも きちんと掘り下げて欲しかった…

薄く広くではなく 密度を上げてほしかったなぁ と。

FF10なんて最初からパーティが出来上がってるのに 人物関係とか

どんな考えを持ってるかとか 丁寧に描かれていましたよね。

 

そういえば「主人公が奴隷で炎の剣士」ってシチュエーションは

少し前に出たテイルズオブアライズに似てますけど あちらもストーリーは

ちょっとあやしかったものの まだちゃんと丁寧に描かれてたと思います。

(そういえば 人の自我がどうたらという設定もベルセリアに似てるような…)

血とか娼婦とか出してるから 大人向け=高尚ではないと思うんですよね…

数あるRPGのひとつなら別にいいけど 天下のFFのナンバリング新作なんですから

表面的に描くだけではなくて もっとしっかり練り込んでほしかったです。

 

オマージュは多いけど リスペクトを感じず

クリスタルや召喚獣をメインにしただけでなく 固有名詞や小ネタで過去FFのものが

数多く出てくるのですが「オリジナルでこういう扱いだったから こう使おう」

というわけでもなく ただ名前を使っただけ感が強くて逆に冷めてしまいました。

なんでメガフレアが拡散レーザーなの?とか。なんでイフリート

フェニックス バハムートの連携技が トライディザスターなの?とか。

そもそも なんでイフリートとフェニックスが合体するの?とか。

 

     ▲エンタープライズ号が出てくるけど 飛空艇じゃなくてただの船

 

ケアルとかプロテスとか出てはきますが 味方は使えなくて敵専用魔法だし。

とりあえず入れておけば喜んでくれるでしょ みたいな…

ドラクエ12を遊んでいるとき 随所でドラクエ愛を感じたんですよね。

久しぶりに「仲間(出会い)」のジングルが聞けるナンバリングだったのですが

使い方もよくて「わかってるねえ!」と それだけで感動したものです。

 

グラフィック

ビジュアルは良かったです。特に召喚獣戦は力入ってますね。

 

ただマップは綺麗なものの 一本道ステージが主なので

全体的に窮屈に感じちゃううえ とにかく全面的に暗いんですよね…

こんなマップばっかりで…

 

▲比較的明るかった草原マップも 途中で曇りになります。どういうこと?

 

戦闘と育成要素

ウリらしい戦闘アクションはどうかというと… これもなんとも普通というか。

「ジャスト回避して敵のスタミナを削ってダウン」というシステムなのですが

技が少し増える程度で 基本の遊びは最後まで変わらないので単調なんですよね。

▲もちろん戦闘中も暗い 敵の攻撃を回避しなくちゃいけないのに見えないよ!

 

そもそも 主人公ひとりしか動かせなくて 相棒の犬のトルガルと

たまにNPCが一人ついてくるけど「連携アクション」的なものもなし…

RPGなんだから 仲間と一緒に力を合わせて戦いたいな!

溜めたポイントでアビリティを覚えますが これもアクションを増やすだけで

FF5のアビリティやFF7のマテリアのような「組み合わせる遊び」もなし…

 

その他ゲームプレイ

マップを自由に探検するのでなく 決まった道筋を進むリニアなゲーム性。

途中でできることといえばサブクエストくらいですが それもただのおつかいで

キャラが深堀りされるわけでもなく 報酬もおいしくないので

中盤からはスルーして進むようになってしまいました…

あと QTE多すぎるのはまぁいいとしても マップ移動で何度も扉を開けるのに

毎回ボタン押しっぱなしをやらせるのも 地味なストレス。

そんな無理やりボタン押させて 遊んでる感じ出させなくても…

 

総合的に…

とにかく単調なRPGという印象でした。

多少微妙なゲームを遊んでても いいところを見つけて楽しめるほうなんですが

全体的に60点みたいな作りだったので かなり困りました…

ストーリーも直近のリメイク版FF7のほうが丁寧に演出されているし

戦闘アクションも あちらは仲間切り替えて遊べるので楽しかったし。

大作になるほど 全体的なバランスをとって開発するのが難しくなるとは

思いますが もうちょっと頑張ってほしかった…という気持ちです。